払い過ぎた利息「過払い金」を取り戻そう!

悪意の受益者に関連する判決

過払い請求で貸金業者が悪意の受益者であると認められると、過払い金に加えて利息も付けて返還しなければなりません。

で、悪意の受益者であるかどうかの判断には、

2点目の特段の事情について最高裁判決平成17年12月15日(リボ契約時の17条書面に記載すべき事項について)の判決が出るまでは、下級審の裁判でも判断が分かれていたこともあって、これは特段の事情と言えるのではないか、だから悪意の受益者とは言えないでしょうという貸金業者の言い分でした。

それに対して、最高裁は、

  • 下級審の判例や学説で17条書面に確定的な返済期間、返済金額等の記載がなくてもみなし弁済が適用されるという見解が多数を占めていたわけではない
  • 貸金業法の立法に関与した者によって明確に示されていたわけでもないこと

これらのことから特段の事情とよべるほどのものではない。
だから平成17年12月15日の判決が出る前であっても悪意の受益者であたると判断しました。

最高裁判例 詳細
事件番号 平成23(受)307
事件名 不当利得返還請求事件
裁判年月日 平成23年12月01日
法廷名 最高裁判所第一小法廷
裁判種別 判決
結果 破棄自判
判例集 巻・号・頁 集民 第238号189頁
原審裁判所名 東京高等裁判所
原審事件番号 平成22(ネ)3784
原審裁判年月日 平成22年10月27日
判示事項  いわゆるリボルビング方式の貸付けについて,貸金業者が貸金業の規制等に関する法律(平成18年法律第115号による改正前のもの)17条1項に規定する書面として交付する書面に個々の貸付けの時点での残元利金につき最低返済額を毎月の返済期日に返済する場合の返済期間,返済金額等の記載をしない場合,当該貸金業者は,最高裁平成17年(受)第560号同年12月15日第一小法廷判決・民集59巻10号2899頁の言渡し日以前であっても,過払金の取得につき民法704条の「悪意の受益者」であると推定されるか
裁判要旨 いわゆるリボルビング方式の貸付けについて,貸金業者が貸金業の規制等に関する法律(平成18年法律第115号による改正前のもの。以下同じ。)17条1項に規定する書面として交付する書面に個々の貸付けの時点での残元利金につき最低返済額を毎月の返済期日に返済する場合の返済期間,返済金額等の記載をしない場合は,当該貸金業者は,同項に規定する書面には上記記載を要する旨を判示した最高裁平成17年(受)第560号同年12月15日第一小法廷判決・民集59巻10号2899頁の言渡し日以前であっても,利息制限法所定の制限を超えて利息として支払われた部分の受領につき貸金業の規制等に関する法律43条1項の適用があるとの認識を有することについてやむを得ないといえる特段の事情があるとはいえず,過払金の取得につき民法704条の「悪意の受益者」であると推定される。
参照法条 民法704条
貸金業の規制等に関する法律(平成18年法律第115号による改正前のもの)17条1項
貸金業の規制等に関する法律(平成18年法律第115号による改正前のもの)43条1項
利息制限法(平成18年法律第115号による改正前のもの)1条1項
貸金業の規制等に関する法律施行規則(平成19年内閣府令第79号による改正前のもの)13条1項1号チ

過払い請求に役立つ最高裁判例集