過払い金に対する利息の利率は年5%とする
過払い請求では単に過払いになっているお金を取り戻すことができるだけでなく、過払い金が発生した時点から利息も発生します。
この過払い金への利息は、民法所定の5%とするのか、商法514条の6%を付けるのかという点に判断がなされました。
結論からいうと、過払い金には5%の利息が付きます。(民法704条)
その理由は、以下の通りです。
商法514条を適用また類推適用されるべき債権は、商行為によって生じたものまたはこれに準ずるものでなければならない。
しかし、不当利得返還請求権は小売を制限して借主保護を目的とした利息制限法の規定によって生じる債権なので、営利性を考慮すべきではない。だから商行為によって生じたもの又はこれに準ずるものということができないので、民法704条を適用し、悪意の受益者は5%の利息をつけて返還しなければならないと判断しました。
| 事件番号 | 平成18(受)1187 |
|---|---|
| 事件名 | 不当利得返還等請求本訴、貸金返還請求反訴事件 |
| 裁判年月日 | 平成19年2月13日 |
| 法廷名 | 最高裁判所第三小法廷 |
| 裁判種別 | 判決 |
| 結果 | その他 |
| 判例集 巻・号・頁 | 第61巻1号182頁 |
| 原審裁裁判所名 | 広島高等裁判所 松江支部 |
| 原審事件番号 | 平成17(ネ)92 |
| 原審裁判年月日 | 平成18年3月31日 |
| 判示事項 | 1 貸主と借主との間で基本契約が締結されていない場合に第1の貸付けに係る債務の各弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当すると過払金が発生しその後第2の貸付けに係る債務が発生したときにおける第1の貸付けに係る過払金の同債務への充当の可否 2 商行為である貸付けに係る債務の弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当することにより発生する過払金を不当利得として返還する場合において悪意の受益者が付すべき民法704条前段所定の利息の利率 |
| 裁判要旨 | 1 貸主と借主との間で継続的に貸付けが繰り返されることを予定した基本契約が締結されていない場合において,第1の貸付けに係る債務の各弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当すると過払金が発生し,その後,第2の貸付けに係る債務が発生したときには,特段の事情のない限り,第1の貸付けに係る過払金は,第1の貸付けに係る債務の各弁済が第2の貸付けの前にされたものであるか否かにかかわらず,第2の貸付けに係る債務には充当されない。 2 商行為である貸付けに係る債務の弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当することにより発生する過払金を不当利得として返還する場合において,悪意の受益者が付すべき民法704条前段所定の利息の利率は,民法所定の年5分である。 |
| 参照法条 | (1,2につき) 利息制限法1条1項 (1につき)民法488条 (2につき)民法404条 民法704条 商法514条 |
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